COLUMNコラム

2025/11/14修繕・補修・改修はどう違う?建物修繕の基本知識や実際の事例を徹底解説


マンションやビル、家などを建てた際に気になるのが今後の建物の修繕はどうしたらいいのだろうということではないしょうか。

 

「修繕ってどんなことをするの?」

「補修や改修とはどう違うの?」

「成功事例や失敗事例が知りたい!」

 

この記事では、建物の修繕に関してまず知っておいてほしい基礎知識や将来的に考えるための参考になる実際の事例などについて解説します。

 

合わせて、東京のマンションの大規模修繕を手掛けて50年の私どもエーコー総建に関してもご紹介しています!

マンションのオーナー様で修繕を行いたいけど知識がない、今後のために詳しい内容を知りたいという方はぜひ最後までご覧くださいね。

建物修繕の基本概念

まず、建物修繕とはどんなものでしょうか。

建物修繕とは、老朽化や劣化した部分を補い、建物が持つ本来の機能や美観を維持するための工事を指します。

屋根の防水や外壁の補修、配管の交換など、日常的な小さな修繕から、マンションやビル全体に関わる大規模修繕まで、幅広い内容が含まれます。

なぜ修繕が必要かというと、建物は時間の経過とともに確実に劣化が進むからです。

例えば、外壁のひび割れをそのままにしておくと、雨水が侵入して内部の鉄筋を腐食させ、結果的に構造に大きなダメージを与えることになります。

こうしたリスクを防ぐために、定期的な修繕を計画的に行うことが欠かせません。

修繕は単なる「壊れた箇所の修理」ではなく、建物の寿命を延ばし、資産価値を維持するための大切な投資なのです。

小規模修繕としては、外壁の一部を塗り直したり、防水シートを貼り替えたり、給湯器やエアコンを交換するなど、比較的短期間で終わる工事が挙げられます。

一方で、大規模修繕は外壁全体の塗装やタイル補修、屋上やバルコニーの防水工事、配管やエレベーターの更新など、建物全体に関わる大掛かりなものが中心です。

一般的に大規模修繕は12~15年周期で行われることが多く、事前の計画と積立が重要になります。

修繕・補修・改修の違い

建物を維持していくうえでよく使われる言葉に「修繕」「補修」「改修」があります。似たように思えるこれらの言葉ですが、意味には違いがあります。

 

  • 修繕


    建物の劣化や不具合を直し、元の状態や性能を取り戻す工事を指します。例えば外壁の塗り替えや屋根の防水工事など、建物の維持管理に必要な工事の多くがこれに当たります。

  • 補修


    小さな不具合や破損を部分的に直すことを意味します。ひび割れのシーリング補修や壁紙の張替えなど、比較的軽度の対応が中心です。

  • 改修


    修繕に加えて、性能を向上させる工事を含みます。耐震補強や省エネリフォーム、バリアフリー化などが該当し、「修繕+機能改善」という意味合いを持ちます。

つまり、「補修」は部分的な対応、「修繕」は建物全体の維持管理、「改修」は将来を見据えた機能改善、と整理するとわかりやすいでしょう。

修繕工事の種類と具体例

建物修繕は大きく分けて「小規模修繕」と「大規模修繕」に分けられます。

小規模修繕には、外壁の一部補修や塗装、防水シートの張替え、給湯器や空調機器の交換などがあります。比較的短期間で終わり、費用も限定的ですが、放置すれば被害が広がるため早めの対応が大切です。

一方、大規模修繕は外壁全体の塗装やタイル補修、屋上・バルコニーの防水工事、配管更新やエレベーター改修など、建物全体に関わるものです。マンションやビルでは12~15年に一度のサイクルで行うことが一般的で、住民や利用者にとって大きなプロジェクトとなります。

 

修繕工事の流れ

建物修繕は思いつきで始めるものではなく、しっかりとした計画が必要です。

大まかには
①専門家による建物診断
②「修繕計画」の立案
③業者の選定
④工事計画
⑤施工
に分けられます。
それぞれの段階について解説します。

①専門家による建物診断

建物の修繕を考えたときに大切なのが専門家による建物の劣化診断です。

「ここが傷んでいるな」という表面的な修繕箇所だけを改修していては、内部の大きな破損を見つけられず最終的に大掛かりな工事が必要になってしまいます。

そのため、まずは劣化診断を行い現状を正しく把握することが大切です。

②「修繕計画」の立案

建物の現状が正しく把握出来たら、次は修繕したい場所の優先順位を決めることが必要です。

多くの場合、やりたい箇所の修繕を同時に行ってしまうと予算を大幅にオーバーする可能性が高いです。

そのため、劣化箇所の状態から緊急度を決めて実施時期をまとめた修繕計画を立てることが必要です。

マンションの場合は管理組合が主体となって長期修繕計画を策定し、積立金の運用を行います。

③業者の選定

業者選びは非常に重要です。見積もりは複数社に依頼して比較することが基本で、価格だけではなく施工実績やアフターメンテナンスの内容まで確認する必要があります。

また複数の見積もりを依頼することで項目の明細がない、他の業者にはない費用があるなど悪徳業者を判断する材料にすることもできます。

契約時には追加費用が発生する条件や保証期間を明確にし、後々のトラブルを防ぐことも忘れてはいけません。

 

④工事計画

業者との契約が終わったら実際の工事計画を立てていきましょう。

開始時期と施工期間はどれくらいか、その間の騒音被害などについての近隣への周知などを徹底し、トラブルを未然に防ぐことが大切です。

マンションの場合は同じく居住者への周知や、工事内容によっては一時的な仮住まいの引っ越しなどの必要性も出てくるため、とにかく詳細な工事計画を立てて居住者や管理組合などの承認と理解を経て施工へと進むようにしましょう。

 

⑤施工

ここまでくれば基本的には安心ですが、実際の施工が始まってからわかる劣化箇所の問題や、居住者や近隣とのトラブルの可能性もあります。

先んじてのお願いと周知を徹底し、人間関係を円滑にすることで協力を仰ぎ、トラブルを回避してスムーズな施工を行えるようにしましょう。

修繕工事の費用と予算

修繕工事にかかる費用は、工事そのものに必要な直接費用だけでなく、足場の設置や現場管理などの間接費、さらに設計監理にかかる費用まで含まれます。工事内容や建物の規模によって金額は大きく変わりますが、あらかじめ費用の内訳を理解しておくと安心です。

予算を抑える方法としては、複数の修繕をまとめて行い足場代を節約すること、耐久性の高い素材を選んで次の修繕までの期間を延ばすことなどがあります。また、省エネ改修や耐震工事に対して補助金を利用できる自治体もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

最も大切なのは、長期修繕計画に基づいて修繕積立金を確実に準備しておくことです。急な大規模修繕に対応できる体制を整えておくことで、資産価値を守りつつ安心して暮らせます。

 

建物の修繕についての基本的なことはわかったけれど、やはり誰かに相談して安心した状態で修繕を行いたいというオーナー様もいらっしゃるでしょう。

そんな時はプロに聞くのが一番です!

ぜひ私どもエーコー総建株式会社に一度ご相談ください。

マンションやビルを建てるのではなく「修繕する」ことに特化したエキスパートたちが、オーナー様のお悩みに寄り添います。

修繕工事における法律と規制について

建物修繕を行う際には、建築基準法や消防法などの法律を守る必要があります。特に外壁については、10年に一度の調査が義務化されており、その結果に応じた修繕が求められます。

また、賃貸物件ではオーナーに修繕義務があることを忘れてはいけません。雨漏りや給排水設備の故障など、入居者の生活に直結する不具合が発生した場合には、貸主が責任を持って修繕を行う必要があります。賃貸契約書に修繕範囲や費用負担を明記しておくことで、トラブルを避けることができます。

修繕工事の成功事例と失敗事例

修繕工事は、建物の資産価値を守り、快適な暮らしを維持するために欠かせない取り組みです。しかし、計画や施工の進め方次第で「成功」と「失敗」に大きな差が出てしまいます。ここでは、実際によくある事例をもとに、それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

成功事例から学ぶポイント

  1. 長期修繕計画に基づく大規模修繕


    あるマンションでは、10年以上前から計画的に修繕積立金を積み立て、専門家による定期診断をもとに修繕時期を判断しました。その結果、外壁の劣化や防水シートの寿命を的確に見極め、最適なタイミングで大規模修繕を実施。余計な追加工事が発生せず、結果的にコストも抑えることができました。

  2. 居住者の合意形成がスムーズに進んだケース


    修繕工事は、特に分譲マンションの場合、多数の居住者が関わります。ある管理組合では、工事前に説明会を複数回実施し、住民の質問や不安を丁寧に解消しました。その結果、反対意見が少なく、工事もスケジュール通りに進行。完成後の満足度も高く、住民同士の信頼感も深まりました。

  3. 専門業者の適切な選定


    修繕においては、業者の技術力や経験が工事の品質を大きく左右します。過去の実績を確認し、複数社から見積もりをとったうえで比較検討した結果、施工後の保証体制も充実している業者を選定。万が一のトラブルにも迅速に対応してもらえたため、安心して工事を終えることができました。

失敗事例の分析と改善策

一方で、修繕工事には失敗の事例も少なくありません。ありがちな失敗パターンを知ることで、同じミスを防ぐことができます。

  1. 修繕計画の甘さによるコスト増


    「まだ使えるだろう」と修繕を先延ばしにした結果、外壁の劣化が進み、雨漏りや鉄筋の腐食まで発生。緊急対応が必要になり、本来の2倍近い費用がかかってしまいました。

  2. 業者選びの失敗


    相場より極端に安い見積もりに惹かれて業者を決定したところ、工事途中で追加費用を請求されたり、仕上がりの品質が低かったりするトラブルが発生。保証も不十分で、結局別の業者にやり直しを依頼する羽目になりました。

  3. 住民への説明不足


    マンションの外壁工事を実施した際、事前に十分な説明がなく「ベランダが一定期間使えない」「洗濯物が干せない」といった不満が続出。クレームが相次ぎ、管理組合と住民の関係が悪化した事例もあります。

  4. アフターケアを軽視した結果


    工事自体は予定通り終了したものの、施工後すぐに不具合が発覚。業者との契約内容に「保証」が明確に盛り込まれていなかったため、追加費用を自己負担することになった例もあります。

このように、実際の事例を見ることでオーナー様の不安がどこにあるのかを明確にすることが出来ます。
もし建物の修繕にそれでも不安を感じる場合は、ぜひ専門家に一度ご相談ください。

 

建物の修繕でお悩みならエーコー総建株式会社へ

建物修繕は、安全で快適な暮らしを守るだけでなく、資産価値を維持するために欠かせない取り組みです。補修や改修といった工事との違いを理解し、計画的に修繕を進めることが、長期的な安心につながります。

これからの修繕工事は、ドローンによる外壁調査やAIを活用した劣化診断、省エネや環境に配慮した改修など、より効率的で持続可能な方向へ進んでいくでしょう。未来を見据えた修繕を行うことが、建物の寿命を延ばし、資産を守り続ける最良の方法です。

建物の修繕をどのように任せたらよいのか悩んだ時には、経験の多いプロに任せるのが一番です。

建物の修繕をお考えの際には、ぜひ私どもエーコー総建株式会社にご相談ください。

マンション・ビルの修繕工事のみをやり続けて50年、経験と実績に裏付けされた確かな技術でオーナー様のお悩みを解決します。

お客様のご予算やご要望に合わせて契約からお引き渡しまで自社一括で行いますので、まずはお気軽にお問い合わせください。



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