COLUMNコラム

2026/01/28大規模修繕の周期は何年が正解?国交省ガイドラインをわかりやすく解説


マンションの管理に関わると、必ず直面するのが
「大規模修繕は何年ごとに行うべきなのか?」という問題です。

「12年周期が当たり前」
「ガイドラインで決まっている」
「遅らせると危険」

このような情報があふれている一方で、
本当に自分たちのマンションにとって最適なのか
冷静に判断できているオーナー様や管理組合は多くなく、弊社でも多数のご相談をいただきます。

結論から言えば、
大規模修繕の周期に“絶対の正解”はありません。

この記事では、国土交通省が示す
大規模修繕周期のガイドラインを正しく読み解きながら、

  • なぜ「12年」が広まったのか
  • 本当に12年でやる必要があるのか
  • 周期を延ばす・短くする判断基準
  • 失敗しやすいポイント

を、初めての方にもわかりやすく解説します。

合わせて、東京のマンションの大規模修繕を手掛けて50年の私どもエーコー総建に関してもご紹介しています!

マンションのオーナー様で修繕を行いたいけど知識がない、もうすぐ建物を取得して12年が近いという方、今後のために詳しい内容を知りたいという方はぜひ最後までご覧くださいね。

 

そもそも大規模修繕とは何をする工事なのか

大規模修繕とは、マンションの経年劣化に対応するために行う計画的・全体的な修繕工事のことを指します。

日常修繕との違いは、水漏れ、照明交換など「不具合が出た部分だけ」対応するのに対し、大規模修繕では建物全体を対象に、劣化をまとめて回復させるということです。

主な工事内容としては、

  • 外壁補修・外壁塗装
  • 屋上・バルコニーの防水工事
  • 鉄部(階段・手すり・扉)の塗装
  • 共用廊下・階段床の補修

が挙げられます。

これらは放置すると、 雨漏りやコンクリート剥落などの重大トラブルにつながるため注意が必要です。

 

 

なぜ「大規模修繕=12年周期」と言われるのか

多くのマンションで 「大規模修繕とは12年周期で行う」というのが当たり前のように採用されてきました。

なぜこのような数字が広まったのでしょうか。

その理由については、主に次の3点が関係しています。

① 建材・防水材の耐用年数

外壁塗装や防水層は、おおむね10〜15年で劣化が進行すると言われています。

劣化が進行しすぎず、かといって無駄な塗りなおしとならないよう、その中間値として12年が採用されやすかったのでしょう。

② 建築基準法の外壁調査

外壁タイルの全面打診調査においても、おおむね10年ごとが目安とされています。

この調査と修繕をセットで考える流れが定着したため、10年きっかりではなく12年程度という考え方が広まったと言えるでしょう。

③ 国交省ガイドラインの影響

国交省が提示している長期修繕計画作成ガイドラインでは、大規模修繕に関して12〜15年周期が多いと記載されています。

「国が提示しているからこれが正しい目安なのだ」と考える方が多いのももちろんでしょう。

 

ただ、ここで重要なのはどれも「義務」ではないという点です。

大規模修繕はやりすぎるとコストがかさみ、やらないと建物の寿命を短くしてしまうものです。

だからこそ、それぞれの建物にとって最適な時期に最適な内容で行えるよう知識を持って望むことが大切になるのです。

国土交通省の大規模修繕周期ガイドラインとは?

国土交通省は、マンション管理の指針として「長期修繕計画作成ガイドライン」を公表しています。

ガイドライン詳細はこちらからご確認ください。

https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001747006.pdf

ここに書かれているガイドラインの基本的な考え方

  • 大規模修繕の周期は一律に定めるものではない
  • 建物の仕様・劣化状況に応じて判断すべき
  • 外壁・防水などはおおむね12〜15年周期が多い

再度申しますが、ここで重要なのは、「必ず12年でやりなさい」とは書かれていないという点です。

定められたルールではないため、状況に応じた臨機応変な対応と判断が求められるでしょう。

「12年で必ず大規模修繕」はなぜ誤解なのか

管理組合の現場では、今でも次のような声をよく耳にします。

「12年過ぎたら違法になるのでは?」
「やらないと行政指導が入るのではないか」
「遅らせるのは建物にとって危険では?」

結論として、まず12年を過ぎても違法にはなりません。

誤解が生まれやすい理由としては、ガイドライン=法律だと思われていること、過去の修繕事例が12年周期に集中していること、業者側が説明を簡略化していることが挙げられます。

本来、修繕は年数ではなく建物の状態で判断すべきものです。

ですが、これまで積み重ねられてきた「12年周期でやっておけばとりあえず安心だ」という流れが現在まで続いてしまいました。

必要な場所に的確に行われない大規模修繕は無駄なコストになってしまいます。

特にマンションオーナー様など入居者から積み立てをいただいているお金での修繕を行う場合はさらに無駄なく効率的に行いたいですよね。

ですので、大規模修繕は「12年」というのを指針ではなくあくまで目安として覚えておき、その時期に建物診断などエキスパートに相談して建物の状況を把握したうえで、本当に必要な修繕を的確に行うことが大切です。

 

建物の大規模修繕が12年というのが目安、というのはわかったけれど、やはり誰かに相談して安心した状態で修繕を行いたいというオーナー様もいらっしゃるでしょう。

そんな時はプロに聞くのが一番です!

ぜひ私どもエーコー総建株式会社に一度ご相談ください。

マンションやビルを建てるのではなく「修繕する」ことに特化したエキスパートたちが、オーナー様のお悩みに寄り添います。

大規模修繕の周期を決める3つの重要要素

「大規模修繕が必ずしも12年で行うというものではないというのはわかったけれど、では何を基準に決めたらいいの?」と思われていることでしょう。

ここで、大規模修繕の周期を決めるための3つの重要要素について解説します。

① 建物の仕様・施工品質

同じ築年数でも、建物によって劣化の進み方は大きく異なります。

元々の建物の建てられ方や、その際に使った資材によっても劣化の様子は大きく変わります。

  • 外壁材の種類(タイル・塗装)
  • 防水工法(アスファルト・シート・ウレタン)
  • 新築時の施工精度

仕様が良いマンションでは、15年程度まで問題なく持つケースも珍しくありません。

ぜひ一度、お持ちの建物は建築当時どのような仕様で建てられたのかを確認してみるといいでしょう。

② 立地・周辺環境

環境条件も修繕周期に大きく影響します。

  • 海沿い(塩害)
  • 幹線道路沿い(排気ガス・振動)
  • 日照や風雨の当たり方

上記のように周辺の環境が厳しい場合、12年未満で劣化が進むこともあります。

この場合放置しておくと建物自体が劣化を通り越して危険な状態になってしまいますので、目安となる12年より早めに建物診断を行ったり、プロに相談したりすることが大切です。

③ 定期点検・劣化診断の実施状況

最も重要なのが、専門家による劣化診断を行っているかどうかです。

  • 外壁の浮き・ひび割れ
  • 防水層の膨れ・破断
  • 鉄部の腐食

このあたりをしっかりと診断をせず「そろそろ12年だから」という理由だけで工事を決めるのは、失敗の原因になりやすいと言えます。

 

最近は「修繕周期を延ばす」考え方も増えている

近年では、修繕周期を15年〜18年に設定する長期修繕計画も増えています。

その理由としては、建材・防水材の性能が向上し劣化するまでの期間が長くなったことや、目安ではない修繕を適切に行うことで修繕積立金不足への対応とすること、無駄な工事を減らしたいという管理意識の変化などが挙げられます。

ただし、延ばせば必ず得になるわけではありません。

状態に合わない先延ばしは、劣化を見誤って修繕費が逆に高額になってしまったり、少数全を怠ってしまったことで大規模な問題が起こったりと結果的に修繕費が高くなってしまいます。

大規模修繕の周期を伸ばしたいと考える場合は、必ず建物の劣化診断をしてプロへご相談いただいたうえで、無理のない期間を伸ばすことを考えましょう。

大規模修繕周期で失敗しやすいポイント

大規模修繕において周期で失敗しやすいポイントは以下の3つです。

大規模修繕を考える際はこのことをしっかりと抑えた考え方で判断をすることが大切です。

① 周期だけを見て工事内容を決めてしまう

→周期が12年だから…と大規模修繕を進めてしまうと、実際は不要な工事まで含めてしまいます。その建物に合わせた工事内容を考えるためにまずは建物診断を行いましょう。

② 業者の提案をそのまま受け入れる

→わからないから最初に見つけた施工業者に丸投げでお任せしてしまおうとお考えの場合一度立ち止まっていただきたいです。比較・検証ができていない提案は不要な工事があっても気づかない、金額が平均よりかなり増額されていたとしても気づかないという危険な落とし穴があります。最初の段階でしっかりと複数見積もりを取って比べることで、その業者が安心か、内容が適当であるかを判断することが出来ます。

③ 修繕積立金ありきで判断する

→ 「修繕積立金がこれだけしかないから…」と工事内容を削ってしまうと本来必要な工事を先送りしてしまうことがあります。小さな傷も放っておけば悪化して大きな傷になり結果的に高い修繕費がかかることも。予算に応じて適切に修繕の順番を決めることも大切ですが、金額だけにとらわれすぎないようにしましょう。

ガイドラインを活かした正しい大規模修繕の考え方

国交省ガイドラインが示しているのは、「周期ありきではなく、計画と診断が重要」という考え方です。

理想的な進め方

  1. 定期的な劣化診断を行う
  2. 建物の状態に合った修繕内容を検討
  3. 長期修繕計画を柔軟に見直す
  4. 必要なタイミングで大規模修繕を実施

これが、失敗しない大規模修繕の基本です。

このプロセスを踏めば、8年でも10年でも12年でも15年でもその修繕は「正解」になり得ます。

建物にとって最適な大規模修繕が行えるようにぜひこの考え方で進めてみてください。

 

建物の修繕でお悩みならエーコー総建株式会社へ

建物の大規模修繕は、安全で快適な暮らしを守るだけでなく、建物の寿命と資産価値を維持するために欠かせない取り組みです。ガイドラインを正しく理解し、自分たちのマンションにあった修繕周期を考えていきましょう。

建物の修繕をどのように任せたらよいのか悩んだ時には、経験の多いプロに任せるのが一番です。

建物の修繕をお考えの際には、ぜひ私どもエーコー総建株式会社にご相談ください。

マンション・ビルの修繕工事のみをやり続けて50年、経験と実績に裏付けされた確かな技術でオーナー様のお悩みを解決します。

お客様のご予算やご要望に合わせて契約からお引き渡しまで自社一括で行いますので、まずはお気軽にお問い合わせください。



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